旬の花を身にまとう〜いずれアヤメかカキツバタ

いまが着どき!というお着物がありますね。季節限定は着物ならではのお楽しみ……5月を前に、旬の柄のお着物と帯のご紹介です。

クリーム地に咲き誇る菖蒲を大胆に描いたお着物、まさにいまが着どき、着物の醍醐味を味わっていただける素敵な小紋です。

着物:88000円24−02−11

緑がかったブルーグレーの地色にデフォルメした菖蒲を染め拔いたやさしい小紋に、扇の上に菖蒲、アザミを刺繍した綺麗な帯の取り合わせ。

着物:25000円 帯:66000円23−12−24

茶の縞の粋なお召しにちりめんの染め帯。春から初夏の百合、薔薇などを大きく散らしたオシャレな帯。

着物:30000円 帯:55000円

お客様の装い〜素敵な羽織物

ようやく春本番、羽織やコートが楽しい季節ですね。本日も素敵な装いの皆様をご紹介いたします。

こちらのお客様は浦野理一の色無地に芹沢圭介の帯。羽織は輪郭だけ描かれた蘭の上に菖蒲が色彩鮮やかに描かれています。

次のお客様は浦野理一の単衣の着物に、ブロック・プリントのインド・サリーの羽織。ちらっと見える羽裏もサリー。

そして、こちらのお客様はベナレスシルクのサリーの道中着。裏は付いてないので、今の季節も暑苦しくありません。

そして最後のお客様は、しっとりとした絽縮緬の羽織。正装にも、小紋にも合わせても違った雰囲気に着こなしていらっしゃいます。

お客様の着こなしいかがでしたでしょうか?皆様、素敵な着こなしですね。

羽織ものが楽しい季節です、皆様もぜひ、お着物でお楽しみください。

 

 

単衣の楽しみ

今年は桜の開花予想がずれて、4月に入って満開!桜のお着物や帯の出番が長くてお喜びの方も多いことでしょう。

盛夏を迎える前、5〜6月の単衣の季節に何を組み合わせたらいいか、お悩みの方はいらっしゃいませんか?

昔は10日ごとに着るものの素材が決められていた、ということですが、昨今はそんな厳格な基準はありませんね。昔に比べ気温も湿気も高い今の日本の暮らしの中ですから、少し自由に5、6月のオシャレを楽しみたい、でもやはり日本独特の季節の味わいも捨てがたい、どちらもご満足いただける素材とお色目の単衣を探してみました。

灯屋2でご紹介した“kコレクション”では今は生産されない「錦紗」の単衣をたくさんご用意して、優雅で繊細ではんなりした美しさを目で見、触れてお愉しみいただきましたが、今日ご紹介するのはもう少し「実用」的な現代の単衣着物とそれに合わせる単衣の帯です。

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お客様の装い〜桜、桜、満開

ようやく東京でも桜の開花宣言、と思ったら気温急上昇。もう満開だそうですね!皆様、短い期間にお花見大忙しですね。

灯屋2にも素敵な桜のコーディネートでお客様多数ご来店いただいています。まずは、着物、帯、羽織、籠、全て桜づくしのコーディネートでお越しいただいたお客様です。

こちらのお客様は春らしいグリーンの桜の小紋に縮緬の桜模様の帯。そちらにベージュ色の春模様の羽織をお召しになっていらっしゃいます。

そしてこちらのお客様は優しいピンクの枝垂れ桜の小紋、繻子の桜の花籠の刺繍帯はベージュ。

次のお客様は、桜色の地空きの結城に紫の繻子の帯。お太鼓には大きな瓢箪の金駒刺繍、その中には桜の刺繍。

いかがでしたでしょうか?本当に驚くべき素敵な着物、羽織、帯のモチーフの数々。そして何と言っても、お客様の着こなしとコーディネート力が素晴らしいですね。

ぜひ皆様もお着物でご来店くださいませ。

 

アリスの帯入荷しました

アリスの新しい帯が入荷しました。大人かわいいと大人気です。

今度の作品は可愛いピンクの紬地です。

胴前もいつものようにラブリー。

合わせたのは、格子の中に色々な絣模様が入ったスッキリと可愛らしい琉球紬。

春の軽快なお出かけにいかがでしょうか?ぜひ、店頭で又は通販でお求め下さい。

琉球紬:44,000円 裄1尺7寸、袖丈1尺3寸、身丈4尺2寸8分

アリス帯:80,000円(ピンク紬地)

Kコレクションは続く…

待たれた桜もやっとお顔を見せてくれましたね。

Kコレクションもみなさまのご声援を受けて1週間を経ました。
本日新たに帯を追加しましたので、きもの合わせもますます楽しくなっています。

明日もこの陽気は続きそうなので、お誘い合わせてご来店くださいませ。

単衣訪問着 銀通暈しに笹文様 24-03-23  264,000円(税込)
名古屋帯流水に蛇籠と千鳥文様 30,000円(税込)

単衣1ツ紋訪問着 藤鼠色暈しに秋の花散らし紋様 100,000円(税込)
秋草水衣の名古屋帯 77,000円(税込)

単衣付け下げ 流水に秋草文 24-02-21  77,000円(税込)
名古屋帯 萩の絽塩瀬 55,000円(税込)

たっぷりサイズの使える着物、入荷しました!

今日は激しい雨が上がると、すっかり気温も上がりましたね。

いよいよお着物シーズン到来という感じでしょうか?

本日は、たっぷりサイズの使える着物が入荷しましたのでご紹介いたします。

まずは結城の色無地。爽やかな色がこれからの季節にぴったりです。扇面からあふれんばかりの見事な菖蒲等が刺繍された帯を合わせてみました。

次にご紹介するのは、グレーの万筋の江戸小紋に春の花々が手書きで描かれた縮緬の帯。優しい春の香りが漂うようです。

そして最後に、縫い紋の入った角通し江戸小紋に、こちらも春の野の花が絵がかれた昔の縮緬帯を合わせてみました。色遣いも華やか。

いかがでしたでしょうか?きちんと感がありながらも、肩肘張りすぎない紬の色無地や江戸小紋、とても使える着物と言えるでしょう。

ぜひ、お手に取ってお確かめ下さい。

 

結城ブルー色無地:44,000円 裄1尺8寸、身丈4尺2寸5分

扇面に菖蒲帯とあざみの刺繍帯:23-12-24 66,000円

万筋江戸小紋:55,000円 裄1尺8寸、身丈4尺3寸

グレー春の野の花縮緬帯:77,000円

角通し江戸小紋:55,000円 裄1尺8寸2分、身丈4尺3寸

グレーに牡丹、菖蒲、桜の染め縮緬帯:50,000円

 

お客様の装い〜Kコレクションにご来店のお客様

圧巻のひとえKコレクション開催中です。

本日も素敵な装いのお客様をご紹介いたします。

浦野理一の縞の着物に縮緬の桜の帯。縹色の帯と着物から帯締めまで鴇色のワン・トーンでまとめたすっきりと可愛らしい着こなしでいらっしゃいます。

次のお客様は優しいピンクの色無地に、大きな満月を背景に枝垂桜が見事に咲いた染め帯は上品かつ幻想的な雰囲気です。

最後のお客様は素晴らしい桜の裾模様の江戸小紋の付け下げに、咲き誇る春の花車の刺繍帯が華やか!こちらもワン・トーンですっきりとまとめられ上品ですね。

いかがでしたでしょうか?圧巻のコレクションと競うように素晴らしい着こなしでご来店いただいたお客様方。

Kコレクション、今週末までいつもと少し違ったしつらえで皆様をお待ちしております。ぜひ、お出かけ下さいませ。

お客様の装い〜桜の装い

いよいよ桜の季節が近づいて来ましたね。

本日は桜の着物や帯でご来店いただいたお客様をご紹介いたします。

まずは浦野理一の鬼しぼの桜の小紋に、明るいオレンジの浦野の帯を合わせて華やかな装いのお客様。髪飾りもさりげなく桜です。

次のお客様も浦野理一。こちらの鬼しぼの小紋には青とえんじの桜が一面に。やはり浦野の定番、明るいえんじの無地帯を締めて大変可愛らしい着こなしです

次のお客様は結城縮の着物に、大変貴重な明治時代のヨーロッパ更紗の見本帳から作った帯。大変シックで密かに豪華な装いですね。

次のお客様の素敵な小紋は昭和初期のもの。全体に広がる大胆な構図は今かえって新鮮ですね。

最後は御簾から覗く桜の風景を見事な刺繍と染めで表した江戸裂帯のお客様。時間をかけて帯にぴったりの幕末・明治期の江戸小紋を用意されました。

江戸裂による帯、幕末・明治期の江戸小紋は灯屋2の一押しアイテムです!

お客様の装い、素敵ですね。

いよいよ桜の季節、皆様もぜひ桜のアイテムお求め下さい!

 

源氏物語の装束〜4 「青鈍(あおにび)色」の謎

『源氏物語』では、誰がどのような衣装を身につけているか?その色彩、組み合わせが物語の転換点で重要な役割を持っていると考えられています。

「玉鬘」巻中の光君による、正月の衣装配りは、光源氏にとってこの女君は、このような女性なのだ、こうあってほしい、という願いが込められ、それを受ける女君はその期待に応えなければならない、という複雑な関係性があり、現代より衣装に関してはもっと“政治的”とも言えるものかもしれません。

この衣装配りで、空蝉のために源氏が選んだ衣装は「青鈍の織物、いと心ばせあるを見つけたもうて、御料(ごりょう=お手元)にある梔子(くちなし)の御衣、聴(ゆる)し色(ごく淡い紅)なる添えたまひて」

空蝉は出家しているので、喪服などに用いられた「鈍色」に薄く藍を重ね染めしたと思われる「青鈍」の織物を贈ったものでしょうか。

鈍色は古代は喪に着る凶色とされていますが、江戸時代には大流行、粋でシャレた色「鼠色」と呼ばれ日常的に誰でも袖を通すようになったそうです。青味、赤味、茶味、緑味・・・わずかな色を加えてバリエーションは無限、たちまち男女を問わず心をとらえたようです。

グレイッシュな服は、現代では様々なトーンがあり“お洒落さん”には欠かせないアイテムですね。

能「須磨源氏」は、『源氏物語』から取られた多くの曲の中で、光源氏を主役に据えたのはただこの曲のみ。

のちシテの装束は「許し色の綺羅なるに 青鈍の狩衣たおやかに召されて 須磨の嵐に翻す袂も青き‥とたいへん爽やかに美しい、喪中の人が用いる色とも思われない! 他の殿上人が正装の折にも、ひとり直衣布袴の略装で源氏にしかできない美を発揮している彼の個性。

最近インドからもたらされた「サリー」の受注会が大好評を博しましたが、銀座店に以前からあったサリーのお着物を手に取られたお客様があり、試着されたお姿を拝見しておりましたが、これこそ青鈍の美しさ、はるかな国の絹なのに、日本の古代を思わせる品の良さで、時間も空間も超えて素敵でした。

「サリー」のお着物も間もなく皆様のお手元に届きましょう。どうぞ御期待くださいませ。